東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)が24日、スイス・ローザンヌで行われた国際オリンピック委員会(IOC)理事会にオンラインで出席し、理事らにあいさつした。

18日の就任後初めて参加した橋本会長は「多くの理事の皆様から一緒に頑張ろうという温かい言葉をもらった」と話した。

橋本会長は、自身が取り組む重点施策として(1)コロナ対策(2)ジェンダー平等の推進(3)東京モデルの継承、を掲げて理事会で報告。(2)については小谷実可子スポーツディレクターを長とする「ジェンダー平等推進チーム」を発足させ、25日に初会議を開くと明かした。橋本会長は「いま1度ジェンダー、多様性と調和をしっかりと発信していきたい」。小谷氏は「東京大会を通して見えやすい、分かりやすい改革をしていく」と抱負を述べた。

この日に予定していた森前会長との引き継ぎについては調整がつかず延期になったといい、橋本会長は「これから日程を調整します」。東京都の小池都知事が5者会議(IOC、国際パラリンピック委員会=IPC、政府、東京都、組織委)を来週にも開催する方向で調整していると述べたことについて問われると、「できる限り早急にセットしたい」と歓迎した。

また、同日に官邸を訪れた橋本会長は、会長就任後初めて菅義偉首相と会談した。3月25日スタートの聖火リレーや春に見込まれる観客受け入れ可否の判断に向け、準備を進める方針を説明した。

首相は森喜朗前会長の辞任表明から橋本氏就任までの経緯に触れた上で激励。橋本会長は「オリンピアンとして、期待に応えられるよう頑張る」と応じた。【木下淳、平山連】