東京五輪の聖火リレー開始まで1カ月の25日、大会組織委員会が実施中の新型コロナ対策を発表した。機運醸成のため、箱根駅伝のように沿道観覧の自粛は求めない一方、密集回避のため配信映像の視聴を推奨。各自治体の出発・到着式を事前予約制としたり、一部の著名人ランナーは競技場や公園など管理可能な公道外を走る案が示された。走者区間もスタート30分前まで公表しないことで事前に人が集まることを避ける。

緊急事態宣言が出ている地域があれば無観客で聖火の引き継ぎ式に切り替える対応や、過度な密集が発生した場合のリレー中止も想定。居住する都道府県での観覧を要請され、不要不急の外出自粛が求められている地域は判断を保留した。

走者は2週間前から当日までの体調管理が義務に。当日の発熱、事前の任意PCR検査で陽性反応が出た場合は辞退となる。その場合、前後の走者が2区間を走るなどして穴を埋める。次走者と聖火を引き継ぐ際は、対面でなく横並びでトーチを合わせる。走者やルートは26日以降、主に各自治体から順次発表される。