東京五輪・パラリンピック組織委員会は五輪聖火リレーを走る著名人ランナー100人超に、走行日時や場所を伝える内定通知をまだ発出していないことが9日、分かった。組織委の担当者が明かした。聖火リレーは25日に福島・Jヴィレッジでスタートする。

組織委はその100人超に25日までには、何らかの情報を伝えたい考えだが、それが内定通知となるかは現時点でも未定。多くはリレー後半の自治体で大都市部を走る著名人といい、大都市部は密対策を取れる場所が少ないことから調整が難航している。

組織委によると密対策が必要な著名人ランナーは全員で約600人。一般ランナーへの通知は昨年12月25日に行ったが、著名人へは密対策が必要だったことから遅れ、先月25日にようやく500人弱に通達した。

最近、著名人が相次いで辞退している理由について組織委は「直前の連絡で、日程調整がつかず、辞退者が出ている」と説明。同25日以降で7人が辞退したが組織委は名前を公表しなかった。

各自治体が発表するなどして同日以降に辞退が判明しているのは、人気グループTOKIOや俳優斎藤工、窪田正孝(以上福島)、ラグビー日本代表の田村優(栃木)、歌手五木ひろし(福井県)、女優常盤貴子(石川県)、大相撲の大関正代(熊本)ら。

また、組織委は今月25日のJヴィレッジでの出発式を無観客で実施する方針を固めた。コロナ対策の観点から今年初めから無観客の方針で調整していた。福島から10番目の大阪府(4月13、14日)までリレーを公道で実施することも決めた。