東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委委員会の橋本聖子会長(56)が28日、都内で定例会見を開き、スケートボードのパーク男子で東京五輪出場を確実にした、スノーボードで冬季五輪2大会連続銀メダリストの平野歩夢(22=木下グループ)を祝福した。

橋本会長は自転車とスピードスケートで夏冬7度の五輪出場を誇る。自身らに続き、日本では5人目の夏冬出場を決めた平野に対し「本当にうれしいし、素晴らしい」と喜んだ。

平野は、今月21日の五輪予選最終戦(米アイオワ州)でランキングの日本勢最上位を守り、東京五輪出場が内定していた。

平野とは18年平昌五輪の後に話をしたことがあるといい「もともとスケートボードをやっていた選手で、両方の五輪を狙えるのではとの周囲の期待もありました。地元の新潟県のトレーニング場も見させていただいたことがありますが、夏はスケートボード、冬はスノーボードの両方でしっかりとしたトレーニングをして、非常にいい取り組みをしている姿を見させていただいたことがあり、両方そのまま頑張ってほしいと本人に話したこともあります」と明かした。

一方、東京大会が延期になったことで「半年後には冬の北京五輪が迫っておりますので、非常に厳しいのかなあと思っていたんですが、見事に出場権を得られたというニュースを聞きまして、本当にうれしいですし、素晴らしいなあと思いました」と称賛した。

夏冬オリンピアンとして自身との共通点も見いだしており「大会後のコメントお聞きしましたが、一方の競技に悪い影響を及ぼすことも実はあるんですけど、生かせる部分もある。私自身、今まで両方やってきて感じたことなんですが、平野選手の『リスクをプラスに変える』という考え、これができる選手は本当に素晴らしい。この夏も、北京五輪も見させていただきたい」と期待を込めた。【木下淳】