東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)が2日、新たに理事となっていた国際オリンピック休戦センター(IOTC)理事会に初出席した。

オンライン形式で開催された会合で、東京大会を通じた世界平和の実現に向けて、人類の取り組みの強化を訴えた。国際オリンピック委員会(IOC)トーマス・バッハ会長が議長を務める中、具体的なプロジェクトの進展も報告。19年12月に国連総会で採択された「オリンピック休戦決議」の大会延期による対象期間の変更、平和への願いを込めて選手たちが署名を行う「オリンピック休戦ムラール」および、リオデジャネイロ大会を上回る規模で東京大会に難民選手団が参加予定であること、また「ピース折り鶴」プロジェクトの進行状況について報告した。

橋本会長は「平和の祭典であるオリンピックの理念を、具体的な形で実現しようとするIOTCの取り組みは、東京大会における平和への祈りに重なります。このIOTC理事会での、思いを同じくする多くの方々との心のこもったやりとりを通じて、東京大会での平和への祈りが、より強く大きな力となって、世界に発信されることを期待しております」と述べ、世界の平和のための連携の強化を訴えた。

国際オリンピック休戦センター(International Olympic Truce Centre)は、ギリシャとIOCの共同イニシアチブとして2000年7月に設立。平和の原則を促進するオリンピック・ムーブメントを具体的な取り組みとして実践し、理事会は世界各国の有識者で構成されている。