米オンラインニュースメディアINSIDERが、コロナ禍で開催される東京オリンピック(五輪)で選手に「セックスするな」と言いながら選手村で母国に持ち帰るためにと16万個のコンドームを配布する大会組織委員会に突っ込みを入れた。

記事では、「世界中から集まる魅力的で身体的にも健康な何千人ものアスリートが選手村という隔離された空間で2週間共に過ごせばどうなるか想像はつくはずだ」と指摘し、「彼らはたくさんセックスをする」と断言。1万1000人の選手に対して1人14個のコンドームが支給される計算になり、東京五輪の大会組織委員会も選手村でセックスする選手たちのために配布することは明白だとしている。

「コンドームは母国に持ち帰って啓発のために使ってもらうためのもの」と説明する組織委の認識についても「多くの人にとって不誠実に思える」と一刀両断。「母国に戻った選手が”日本でもらったオリンピックのコンドームを今夜試してみよう”と言っても、その夜の特定のパートナ以外との安全なセックスに対する意識を高めることはできない」と日本の魅力を世界に伝える記者のコメントを紹介し、組織委の説明を批判している。

また、IOCによる新型コロナウイルス感染予防ガイドラインでは選手にソーシャルディスタンスを求めているほか、ハグやハイタッチも禁止するなど選手同士の接触は最小限にすることを推進しているが、「競技場では選手同士2メートルの間隔を空け、応援の際に声を出したりしないように言いながらセックスに関する記述はない」とセックスが禁止されていないことの矛盾点も指摘している。(ロサンゼルス=千歳香奈子)