東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)が25日、都内で会見を行い、「TOKYO 2020 Share The Passion(シェア・ザ・パッション)」プロジェクト始動を発表した。

オリンピック放送機構(OBS)が世界中から集めた応援動画、SNSに投稿された応援動画やメッセージを競技会場内のビデオボードなどで上映し、選手に応援を届けるもの。

橋本氏は「3月に海外からの観客の受け入れを断念した際、多くの声援を送っていただくような仕掛けを進めたいと話したが、コロナ分科会の尾身茂会長のご提言にも、新しい応援スタイルを日本から提唱すべきとあった」と、尾身提言を踏まえた形でもあると強調。「フルスタジアムはかなわないが、すべての会場をフルパッションにして、すべてのアスリートを迎え入れたい」と話した。

担当者は企画意図を「本来なら会場に掛け声や声援が飛び交っていたが、今回は見送らざるを得なかった。選手にできるだけ声援を届けたい。入場時など、できるだけいろんなチャンスで流したいと思っている。ハーフタイムでもできるだけやりたい」と説明した。

五輪の一部の会場では、競技を終えた選手が報道陣が待ち受けるミックスゾーンを通過する際、来日できなかった家族や友人とオンラインで対面し、喜びを分かち合う企画もある。