東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の岩下剛警備局長が22日、都内で取材に応じ、既にプレーブック(大会の新型コロナ対策・行動ルール集)違反者が多数出ていることを明らかにした。

数や分類(大会関係者やメディアなど)は公表しなかったものの、五輪に合わせて入国した外国人で「まずはルールを理解していないケースがあるので、注意をする。その後、同じ違反の繰り返しがあった方が複数おり、その方たちは(大会参加資格証)の効力1日停止とした」と説明した。その処分を受けた関係者は同じ組織の複数人という。

組織委は、今回は公表案件ではないと判断したが今後のルール厳格運用を見据え、悪質な事案に対しては国際オリンピック委員会(IOC)とも相談して公表する方針だ。

違反ではないか、という第三者による通報は「たくさんある」とし「認知した場合の対応については現地に赴いたり、ホテルの協力を受けてカメラ映像を確認したり、明確に運用している。一方で、調べたら既に入国後14日間が経過していた方もいる。一部で違反者が出ていることは厳粛に受け止めたいが、しっかりルールを守ってくださっている来日者の方々もいる。隔離期間が終わった方々がコンビニに行ってもプレーブック違反にはならないし、いき過ぎた差別が生まれないようご配慮もいただきたい。おもてなしの精神で、不安や不審を招かないよう一丸となって対応に当たりたい」と、開幕を前に心構えを語った。【木下淳】