国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(67=ドイツ)が6日、東京・有明のメインプレスセンター(MPC)で開幕後では初めて会見した。この日を含めて残り3日となった大会について、冒頭「無観客」開催について評価。「日本当局の判断を尊重したが、無観客について、あらゆる関係者も私個人も『もしかしたら魂のない大会になってしまうのではないか』と思っていた」と、まず語った。

しかし「そうはならなかった」と続け「アスリートが魂を吹き込んでくれた。競技レベルは驚くほど高かったし、選手村の雰囲気も今まで以上に濃かった。五輪記録、世界記録、自己記録がどんどん更新されていた。アスリートの方々に脱帽したい」と参加した1万超の選手を称賛した。

大会を振り返り「連帯を示すことができた。アスリート間の団結が示された。五輪に対してIOCが取ったアプローチが正しかったことの証明だ。これまで88の国・地域がメダルを獲得したが、これは過去最高だ」との記録も紹介し、成功と強調した。【木下淳】