東京オリンピック(五輪)の男女サッカー競技の組み合わせ抽せんが21日にスイス・チューリヒで行われ、開催国でA組が決まっていた男子日本代表はメキシコ、南アフリカ、フランスと同組に入った。7月22日に開幕する。

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五輪サッカー日本代表の軌跡

◆1936年(昭11)ベルリン 初の五輪参加。参加国は16カ国で、日本は予選なしで出場。初戦の1回戦は優勝候補と言われ「北欧の巨人」スウェーデン。前半だけで2失点するも、後半に3得点を挙げ、逆転勝利を飾った。この試合は「ベルリンの奇跡」と報道された。続く準々決勝・イタリア戦は0-8と敗れ、そのイタリアが同大会を制した。

◆1956年(昭31)メルボルン 極東地域の予選として行われた「日本対韓国」の試合が注目を集めた。学生を中心とする日本代表は第1戦に2-0と勝利し、第2戦は0-2で敗れ、1勝1敗。代表決定の延長戦でも決着が付かず、出場権は抽選により日本となった。本大会では、1回戦で地元オーストラリアに0-2で敗退した。

◆1964年(昭39)東京 デットマール・クラマー氏を全権コーチとして迎えた今大会。日本代表は1次ラウンドのアルゼンチン戦では、Jリーグ初代チェアマンなどを務めた川淵三郎のダイビングヘッドなどで逆転勝利。ベスト8に進出したが、準々決勝でチェコスロバキアに敗れた。

◆1968年(昭43)メキシコ 1次ラウンドではナイジェリアに勝ち、ブラジル、スペインと引き分け、ベスト8に進出。準々決勝でフランスに勝ち、準決勝でハンガリーに敗退。3位決定戦で開催国メキシコと対戦。釜本邦茂、杉山隆一の両FWのコンビネーションで2-0で勝利し、初のメダルとなる銅メダルを手にした。

◆1996年(平8)アトランタ 28年ぶりの五輪出場。西野朗監督、山本昌邦コーチ体制の下、登録メンバーは全てJリーガーで臨んだ。1次ラウンド第1戦はブラジル。優勝候補相手に日本が先制。相手GKとDFが交錯したところをMF伊東輝悦が押し込んだ。終始猛攻を仕掛けられるが、GK川口能活のファインセーブと全選手の守備によって「マイアミの奇跡」と呼ばれた勝利を手にした。その後、ハンガリー相手にも勝利したが、得失点差でグループステージ敗退。

◆2000年(平12)シドニー 史上最強と呼ばれたトルシエ監督率いる日本代表。1次ラウンドではブラジル代表に敗れるが、2勝1敗で準々決勝に進出。アメリカとの一戦はPK戦に突入し、MF中田英寿のシュートは無情にもポストを叩き、4強入りを逃した。

◆2004年(平16)アテネ 「谷間の世代」と揶揄された代表。3大会連続で、五輪出場を決めたが、オーバーエイジのFW高原直泰が病気で離脱するなど、チームづくりは難航。グループステージではガーナに勝利したが、1勝2敗で敗退した。

◆2008年(平20)北京 反町康治監督のもと、メダルを取るという大きな使命感を持って望んだ日本代表。しかし、結果的にはグループステージを0勝3敗で敗退した。

◆2012年(平24)ロンドン グループステージの初戦、優勝候補とされるスペインを撃破。続くモロッコ戦ではスピードスターFW永井謙佑のループシュートで勝利。ホンジュラスとは引き分け、準々決勝に進出。エジプトに3-0で勝利し、準決勝メキシコ戦は1-3の逆転負け。3位決定戦は韓国に0-2で敗れ、メダルには届かなかった。

◆2016年(平28)リオデジャネイロ グループステージ初戦で、ナイジェリアに4-5で敗れ、続くコロンビアとの一戦は2-2の引き分け。スウェーデンに1-0と勝利したが、グループステージ敗退。ノックアウトステージには、届かなかった。