パリ・サンジェルマンのFWキリアン・エムバペ(22)が希望通りに東京オリンピック(五輪)に出場する事前リストの中に入ったが、その後に多くの問題があると、11日付のフランス紙レキップが報じた。

同紙は、エムバペはフランス五輪代表のシルバン・リポル監督が作成した約85人の事前リストに入った。これは非常に幅広いリスト作成であり、他の出場国と同様、6月末に18人の選手と4人の補欠の最終的リストを提出しなければならないと説明した。

すべてが通常通りに行けば、エムバペは6月11日~7月11日に、デシャン監督のA代表とともに欧州選手権に参加することになる。仮にフランス代表が決勝に進出した場合、エムバペにとって休養と準備に、五輪開催まで11日しか残らないことになる。デシャン監督は、この2大会にエムバペが続けて出場するという考えに賛成してはいないようだ。

エムバペは今季、既に多くの試合でプレーをする過密日程になっており、昨年9月には健康不調(新型コロナウイルスに感染)になり、右足首のけがも負っていた。これ以上の強行軍は懸念される。

また同紙は、五輪は国際サッカー連盟(FIFA)の管轄で行われないために、クラブに選手を派遣する義務はない。一方でパリ・サンジェルマンが、エムバペの五輪参加に積極的には賛成していないが、今後の契約延長の交渉において、五輪参加問題は無視できない要素となりうると付け加えた。(松本愛香通信員)