神戸国際大付(兵庫)が、19年決勝で敗れた明石商に6-4で競り勝ち、ベスト8進出を決めた。プロ注目の最速147キロ右腕、阪上翔也投手(3年)と4番西川侑志捕手(3年)のバッテリーの奮闘が光った。

1回に4番西川が「初回からいくという気持ちだった」と左翼へ2ランを放って先制。だが、4回に追いつかれて2-2で迎えた7回1死満塁。3番阪上が右前に勝ち越しの2点打を決めた。勢いづいた打線は打者一巡でさらに2点を加え、明石商を突き放した。

先発阪上は投げても4失点完投。ピンチもあったが、粘りの投球で137球を投げ抜いた。青木尚龍監督(56)は継投も考えたというが、女房役の西川が阪上の続投を進言。青木監督も捕手ならではの勝負勘を買った。阪上は「西川や周りが声をかけてくれて、ピンチでも焦らずに思いっきり投げられた」と感謝した。

春夏連続の甲子園まであと3勝。阪上は「例年負けていた明石商に勝って、チームとしても勢いに乗れる」とリベンジ成功に胸を張った。この日の抽選で、24日の準々決勝は伝統校の東洋大姫路との対戦が決まった。4年ぶり3度目の兵庫制覇へ、一気に駆け上がる。【清水駿斗】