日本は史上初の決勝進出をかけてスペインと対戦し、延長戦の末に0-1で敗戦した。

MF田中碧(デュッセルドルフ)はこの日もボランチで先発。スペインの厳しいマークにあいながら、前線へパスチャンスをうかがった。惜敗に「いやもうシンプルに悔しい。もちろん、スコア以上に差があるというのは分かっているし、その中でも我慢して勝つというのをやっていた。自分がアセンシオに通されなければ失点してないし、120分やって一瞬のすきでやられるというのは…。言葉では分かっているし、身をもって体感しているけど、やっぱり差があったし悔しいなと、率直に思います」と、涙をこらえながら話した。

7月17日の国際親善試合に続き、この日も遠藤とのボランチコンビが厳しいチェックにあった。我慢して延長戦まで持ち込んだが、あと1歩。「決してお手上げだったわけじゃないし、ボールとれないかと言われれば、取れる。なにもできないかといえば、ビルドアップもできる。ただそれをチームとしてどうやるかだったり、個人としてシュート迷ったシーンもあったし、そこで打ち切るとか、そういう、自分が決めるという部分でまだまだ力が足りない」と、しっかりと準備しつつも、相手チームの完成度が高かったことに悔しさをにじませた。

豊富な運動量で、攻撃にも守備にも献身的に動いてきた。万能型であることが、田中の長所でもある。しかしこの日は、スペインの強さも痛感させられた。「攻守ともできると自信もってきたが、(スペインに)どれだけ奪えるかというと、触れないとかもあった。奪えるのは(相手から)くるからで、ちゃんとしたチームからは奪えない。それをも超えるくらいに奪い切れるようになれば、一段階上にいける感覚もある。差も感じつつ、ただ、やりあえた部分もあった。この試合を忘れたくない。結果として負けているのがいちばんの差。結局そこがプロ。そこを追求していかないと」と、感じた差を口にした。

これで6日の3位決定戦に回った。「そう簡単に切り替えられないのは現状だけど、ここでしっかりと銅をとるのか、最後負けるのかでは天と地。自分たちが目指した金にはたどりつかなかったけど、ここまできてしっかりと全員で勝ってメダルをとりたいなと思う」と、最後まで戦い抜くことを誓った。