前田マヒナ(23)は、米国のキャロライン・マークスとの直接対決で敗れ、準々決勝に進むことはできなかった。試合後のインタビューで「すごい悔しいし、せっかくオリンピックまで来たのに。本当にせっかく来てたから…」と言葉が出ず。バスタオルで涙に慣れる顔を覆った。

初日と比べて波は大きくなったものの、代わりに吹き荒れる強風が阻んだ。波を待つ時間が増え、試合時間30分でライディングは5回。7・74点と振るわなかった。一方で対戦相手のキャロラインは8回の波に乗った。15・33点。世界最高峰の「チャンピオンシップツアー(CT)」で6位に付ける強敵に実力を見せつけられた。

試合前からストレスを抱えていた。その詳細は明かさなかったが、前田は「いろいろネガティブなことがあって、うまくきれいにすることができなくて。そういう負け方がいちばん悔しい」と唇をかんだ。初出場の五輪は悔しさの残る大会となった。