米国水泳連盟は20日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、米オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)に対し、東京五輪を1年延期を要望するように求める文書を、公式ホームページに掲載した。

同連盟のヒンチー最高経営責任者(CEO)からUSOPCのハーシュランドCEOにあてた文書で「40万人のメンバーと多くの五輪王者を生み出したリーダーとして、20年7月の東京五輪について話したい」と書き出している。

「米国水連の最優先事項はアスリート、コーチ、スタッフ、ボランティア、そのたメンバーの健康と安全です。この世界的なパンデミックが大きくなり、私たちアスリートの世界がひっくり返り、トレーニングや準備する方法を見つけることに苦労しています」

その上「私たち世界レベルのスイマーはいつでも、どこでも、誰とでも、レースすることを望んでいます。しかし健康が危機的な状況であるこの夏に、前進することは答えではない」。公正な競争が保てないとして、現状に疑問を呈した。

米国水連は、アスリートたちがプレッシャー、ストレス、不安にさらされていると指摘し、心身ともに健康であることを最優先事項とした。その上で「USOPCに対して、2020年東京五輪の1年延期を働きかけるように、求める」としている。

文書の最後には「完全な答えはない。簡単でもない。しかしこれは具体的な道筋を示す解答であり、すべてのアスリートは、2021年の安全で成功するオリンピックに準備することができる。USOPCは、オリンピックムーブメントのリーダーとして、アスリートのために声を上げて下さい」と締めくくっている。