東京オリンピック(五輪)代表に内定している三上紗也可(20=米子DC)が、必殺技解禁でメダル獲得を目標に掲げた。

予選は298・75点の7位、準決勝は294・60点の5位で通過した。「世界選手権5位で代表に内定したので(試合前は)やはり決勝にいって5位よりもいい成績をとプレッシャーがあった。今は吹っ切れた。まだまだチャレンジャーです」。

4日の決勝では「5154B(前宙返り2回半2回ひねりえび型)」を解禁する。女子では世界で数人しか使い手がいない高難度の技で、三上の代名詞だ。最後の5本目で成功すれば、爆発的な得点が出る。ただ三上は「それまでの4本を確実に決めないとメダルはないと思う。4本をきっちり決めて、最後に5154Bを狙う形にしていきたい」と青写真を描いた。

日本女子では珍しく、ダイナミックな跳躍力を武器とするパワー型ダイバー。指導する安田コーチは三上を初めて見た時の印象について「暴れ馬みたい」と話している。板の反動を利用する同種目にぴったり。五輪、世界選手権を通じて日本女子で初めて5位入賞した三上が、今度はメダルを狙いにいく。【益田一弘】

◆飛び込みの採点 男子は6本、女子は5本の試技で合計点を競う。種目(技)には回転数、ひねり、足の形などでそれぞれ難易度が設定されている。7人の審判は0・5点刻みの10点満点で評価点をつける。上位2人、下位2人を除く3人の評価点を合計して、難易度を掛けた値が得点になる。109C(前宙返り4回半抱え型)は難易度3・7。仮に審判全員の評価点が10点だった場合は30点×3・7=111点。同9点の場合は27点×3・7=99・90点、同5点の場合は15×3・7=55・50点になる。