世界ランキング4位の張本智和(18=木下グループ)が、流血のアクシデントに見舞われながらも、五輪デビュー戦を白星で飾った。林兆恒(香港)を4-1。第2ゲーム途中、6-9となったところで、右手中指の根元、こぶしの部分から流血した。返球する際に台と接触し、負傷したとみられる。張本自ら審判に申告し、メディカルスタッフによる止血作業で中断となったが、影響を見せずにプレー。再開直後に4連続得点で逆転するなど、このゲームを13-11の接戦の末に制し、アクシデントにも動じない強さを見せた。

試合後は「ほっとしている。ずっとリードされている場面が多くて、何度も心が折れそうになった。つらさの中にも、楽しさはちゃんとあった。いいプレーは少ないが、何としても勝つことを考えてやりたい」と話した。

試合開始直後から「チョレイ」と左手ガッツポーズを連発した。第1ゲームを11-9、流血の第2ゲームを13-11、第3ゲームこそ落としたが、第4、5ゲームは12-10。多彩なサーブ、攻撃的なレシーブ、強烈なフォアとバックと、惜しみなくバリエーション豊富な攻撃を駆使して得点を重ねた。奪った4ゲームは全て2点差という接戦を制した。