卓球の東京五輪女子代表の伊藤美誠(19=スターツ)が7日、オンラインによる報道各社の合同インタビューに応じた。新型コロナウイルス禍で外出自粛が続く中、モチベーションを保つ源は東京五輪での金メダルだと断言した。来夏にウイルスが終息しなかった場合、大会中止の可能性があることには「2年は長く、しんどい。今回のようにプラスには捉えづらい」と、1年延期の妥当性を吐露した。

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-五輪が1年延期となったが前向きな気持ちでいられる理由は

伊藤 モチベーションを保つことはすごく大変ですが、来年の五輪で優勝したいので頑張れている

-プラスに捉えられたのはなぜか

伊藤 2年後ではなく1年後だったから。2年後だとちょっと長い。

-来夏、新型コロナが終息しなければ五輪が中止になる可能性がある

伊藤 また1年延びると言われたら今回よりもしんどい。すぐプラスに捉えづらい。選手は来年に向けて頑張っているので、1年後にやりたいとすごく願っている。たぶん誰もが思っていると思う。

-同年代のアスリートや友達とSNSやオンラインでつながったり、励まし合ったりしているか

伊藤 卓球界では少ないですがつい最近、Little Glee Monster(5人組女性音楽グループ)のmanakaちゃんと電話した。元気だと確認できてうれしかった。

-ストレス発散法は

伊藤 映画やドラマを見ています。強い女性のドラマや映画が好き。「ドクターX」に、今はめっちゃはまっています。

-中学、高校の全国大会が中止。メッセージを

伊藤 来年は絶対に組めないメンバーで、最後に戦って終わりたいという選手がたくさんいたと思う。何か試合をする機会を与えてほしい。(新型コロナが)落ち着いたら練習試合でもいいので、違う高校に行ったり、違う大学に行ったりとかして、みんなで試合をして「私、これだけ強くなったんだよ」という風に、見てもらえる機会というのは大事だと思う。【三須一紀】

 

◆伊藤美誠(いとう・みま)2000年(平12)10月21日、静岡県磐田市生まれ。16年リオデジャネイロ五輪団体銅メダル。19年1月の全日本選手権では2年連続3冠(シングルス、ダブルス、混合ダブルス)を達成。20年4月、世界ランキングで、現行制度が始まった91年以降、男女を通じて日本勢最高となる2位に浮上した。