卓球男子団体の準決勝が行われ、日本(世界ランキング3位)が2大会連続の決勝進出を逃した。ドイツ(同2位)に2-3で敗れ、6日の韓国との3位決定戦に回る。水谷隼(32=木下グループ)、丹羽孝希(26=スヴェンソン)の不利と言われる左利き同士のダブルスを組まざるを得ない苦しい台所事情が響いた。

「左左」でドイツペアに勝つことを「針の穴を通すような作業」と表現した倉嶋監督。その言葉どおり今大会から初戦となりダブルスの重要性が増す中、黒星スタートが織り込み済みのオーダーでは五輪準決勝の壁は高すぎた。水谷、丹羽ペアは2-11、3-11とあっさり2ゲームを落とす。最終ゲームまで粘ったが予想は覆せなかった。

倉嶋洋介監督の算段通り、シングルス2点使いの張本智和(18=木下グループ)はエースの役割を果たし2勝。水谷、丹羽のシングルスでどちらかが1勝をもぎ取る計算だった。しかし、水谷は過去2勝16敗のボル、丹羽は1勝6敗のオフチャロフが相手。そうは問屋が卸さなかった。

16年リオデジャネイロ五輪の銀メダルは超えられなかったが3決へ切り替えるしかない。張本は「自分が入ってリオを下回ったことが悔しい。最低でもメダルを取って最後に笑いたい」と力強く言った。【三須一紀】