山田美諭(27=城北信用金庫)が準決勝でパニパク・ウォンパタナッキ(タイ)に12-34で敗れ3位決定戦に回ることになった。

ウォンパタナッキは16年リオデジャネイロ五輪銅メダルの優勝候補。大会前は「タイの選手に勝たないとメダルは取れないと分かっている。常にイメージして、練習も取り組み、試合の分析をしている」と話していた。

愛知県瀬戸市生まれ。実家は空手道場で、中学1年生からテコンドーを始めた。磨いてきた左足のコンビネーションは世界でも十分、通用した。

テコンドーは00年シドニー大会から五輪種目となった。日本人ではシドニー五輪女子67キロ級で銅メダルを獲得した岡本依子氏(49)以来、日本勢2人目となるメダルになる。

16年リオデジャネイロ五輪の最終選考会では右膝の靱帯(じんたい)を断裂。「自分が出る」と自信はあっただけに喪失感も大きかった。「やめよう」と思ったことがあったが、周囲の支えもあり、競技を続行し、復帰には1年がかかった。

たどり着いた東京五輪へ向けて、3月からは女子57キロ級代表の浜田真由(27=ミキハウス)と共同生活。味の素ナショナルトレーニングセンターで長期合宿を敢行しながら、2人で過ごす時間を共有し、精神的にも支え合ってきた。初めて出場した五輪の大舞台で輝きを放っ