車いすテニス女子世界ランキング2位の上地結衣(26=三井住友銀行)が17日、日本コカ・コーラから五輪・パラリンピック日本選手団への寄付金贈呈式にオンラインで参加し、東京大会開催へ自らの情報を提供する意向を明らかにした。

上地は10~13日にニューヨークで開催された全米オープンでシングルス準優勝、ダブルス優勝の成績を残して15日夕に帰国したばかり。イベントで「東京大会へすごくたくさんのヒントがあった」と大会を振り返った後に取材にも対応。新型コロナウイルスの感染拡大で来年に延期された大会について「組織委員会の方が選手としての私の情報を必要と思ってくださるのであれば、共有させていただきたい」と語った。

車いすテニス界で全米オープンはコロナ禍の中で最初に再開されたビッグイベントだった。上地は空港到着後に受けたPCRなどの感染検査について「1日の検査数が多く、待たされた選手もいた。もう少しスムーズに、選手が早くコートに戻れるようにするのは改善できる点でした」と指摘。空港からの動線、大会側が借り上げたホテル、行動制限、無観客のスタンドなどについても大会中からSNSを通じて情報を発信していた。

東京大会代表を決めている上地は「前回は悔しい思いをしたので、今回は、という気持ちを持っている」と16年リオデジャネイロ大会銅メダルの雪辱を果たす思いも明かした。現在は帰国後の行動制限中で滞在先については明言しなかったが、コートでの練習も可能な環境という。全米で痛みが出た左肘をケアしながら全仏オープン(10月7~10日、パリ)への準備を進める。