聖火が日本にやってきた! ギリシャのオリンポスで採られた東京オリンピック(五輪)の聖火が20日、宮城県東松島市の航空自衛隊松島基地に到着した。強風の影響で特別機は1時間半も早く着陸。大会組織委員会の遠藤利明会長代行(70)や橋本聖子五輪相(55)らは新幹線が止まった影響で到着式に大幅に遅れた。目玉だったブルーインパルスの五輪マークも強風に飛ばされた。新型コロナウイルスの感染拡大で通常開催が危機に直面する中、7月24日の開幕へ向け、聖火はハプニングの連続にも何とか到着した。

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ブルーインパルスの展示飛行を一目見ようと、宮城・航空自衛隊松島基地周辺には全国から航空ファンなど多くの人が集まった。

暴風警報が出る中、五輪マークのスモークはすぐに消えてしまったが、編隊飛行で5色の筋が青空に伸びると、歓声と拍手が沸き起こった。

新潟県の男性(41)は「強風ですごいプレッシャーの中、やってくれたことに感謝したい」。岩手県の男性(30)は「ブルーインパルスは復興のシンボル。元気を与えてくれた」と感謝した。午前7時から飛行を待っていた栃木県の男性(50)は「五輪ではスカイツリーとからめて撮りたい」と開催を期待した。

基地がある東松島市では、東日本大震災で1109人が犠牲となり24人が行方不明のまま。近くに住む女性(72)は「ここに聖火が来てくれてありがたい。ブルーインパルスは市民の誇り」と感激の面持ちだった。