エアレースパイロットの室谷義秀さん(48)が25日、東京五輪・パラリンピック聖火リレー初日の最終走者を務めた。福島市在住で、09年からレッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップにアジア人で初参加し、17年には年間総合優勝を果たした世界一経験者。南相馬市の最終区で国の重要無形民俗文化財に指定されている野馬追いの会場でもある雲雀ケ原祭場地で、騎馬が出迎える間を走った。「ランナーも沿道の観客も、これほど一体感があるなんて思わなかった。相馬の有名なお祭りの野馬追いを世界の皆さまに知ってもらえたらうれしい」と興奮冷めやらぬ様子だった。

福島県を拠点にし、地元の支えにも感謝の思いがある。「チーム福島として世界一をとったと思っている。福島県人は、ここまで復興した強いハートを持っている。10年がたってインフラは整ってきたと思うので、今から10年が復興が進んでいく時期だと思う。聖火リレーに新しい時代の幕開けを肌身に感じました」。空が主戦場だが、陸上でも存在感は際立っていた。