バレーボール女子日本代表が25日からイタリア・リミニで行われるネーションズリーグ開幕を目前に控えた14日、黒後愛(22=東レ)と長岡望悠(29=久光)がそれぞれオンライン取材に応じた。新型コロナウイルス感染拡大で中止を望む声が多い東京オリンピック(五輪)・パラリンピックについて、それぞれの思いを吐露した。

黒後は「私たちが今、できることをやろうというふうにしか思っていない。その先に何があるかまだ分からないことなので、今に集中したい」。長岡は「もしも開催されて出場するのであれば、今の自分なりに、今のチームの目標に貢献できるようにやり抜きたいという思いと、ずっと応援してもらっている皆さん、五輪を応援していただいている皆さんに元気を届けたいなと思います」と話した。

先日、国際オリンピック委員会(IOC)は五輪に出場する全選手にワクチンを提供すると発表した。黒後はワクチン接種が進まない中での選手の優先接種について「今、自分たちができることは、バレーボールの1本にいろんな思いをのせてプレーすること。接種するかしないかはチームの判断に任せたい」とだけ話した。

黒後は中田久美監督から「日本のバレーは拾ってつないで、最後は黒後、古賀に託す」と、エースの1人に“指名”された。あこがれの選手を聞かれると「決めきれるのがエースだと思っているので、あこがれは木村沙織さん。1点ほしい時に1点取れるというイメージが強い」と挙げた。

ネーションズリーグ開幕まで約10日。黒後は「久美さんからは『今シーズンは決めることだけ考えればいい』という力強い言葉をいただいた。そこにこだわっていきたい」。長岡は「五輪がもし開会されて出場するのであれば、そのための修業の場になると思う。ゲームの中での戦い方はもちろん、自分の体で過酷なスケジュールで整えながら、でもチームに貢献していくことをきっちり積み重ねていきたい」とそれぞれ意気込んだ。