東京五輪レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級代表で、金メダル候補の文田健一郎(25=ミキハウス)が7日、8日からポーランドで開催される国際大会へ向けてオンラインで取材に応じた。

19年の世界王者は、新型コロナウイルスの影響で、優勝した20年2月のアジア選手権(インド)以来の試合で、海外勢との手合わせもそれ以来となる。海外渡航では、現地での感染リスク、さらに帰国後には2週間の隔離期間もあるが、「感覚的なところではつかんだ感じから海外の選手は特徴ある。そこは国内の練習だけでは味わえない」と決断した。

特にレスリングでは4月のアジア予選、5月の世界最終予選に出場した選手からコロナ陽性も出ている。情報収集はしており、「気を付けた方が良いというのはみな気を付けていたと思う。感染者が出たことでより一層気を付けないと。自分で用意して、最低限自分の感染は防げるように準備しています」。隔離期間についても「予選組に聞きました。用意しておいた方が良いもの、できるだけ用意できるものを持ち込んで、2週間が無駄にならないように。うまく試合の内容、結果を五輪に引き継げる期間にしたい」とした。

代名詞の豪快な投げ技、反り投げを中心に、立ち技の攻防を軸に確認作業の場にもなる。「できるだけスタンドで怖がらせて、自分主導で試合をしたい。『文田健一郎、怖いぞ』ともう1度世界に思ってほしい」と、五輪前に“先制攻撃”を仕掛ける。