92年Vも投手陣に「なぜやりかえさない?考えられない」/ヤクルト・ハウエル手記
ちょうど30年前の1992年、ヤクルトのリーグ優勝時…日刊スポーツは、ジャック・ハウエル内野手に手記をお願いしていました。無礼講だからこそ、超がつく優良助っ人の告白を堪能してください。(1992年10月11日掲載。所属、年齢などは当時)
プロ野球
◆ジャック・ハウエル1961年8月18日、米アリゾナ州生まれ。エンゼルス時代の85年にメジャーデビュー。91年12月、ヤクルトと契約。92年は後半戦に30本塁打と固め打ち、38本塁打。打率3割3分1厘とあわせ2冠を獲得し、シーズンMVPに輝いた。95年に巨人でプレーした後、メジャーに復帰。99年に引退した。勝負強さが突出した左のプルヒッターで、NPB通算は打率2割9分1厘、100本塁打、272打点。93年の1シーズン5サヨナラ本塁打はNPB記録。
胸のつっかえ
モヤモヤが吹っ切れた。とにかくシーズン中ずっと、こう胸につっかえていたものがあったんだ。デッドボールだ。
正直、このチームにはチーム意識、仲間意識というのがないんじゃないか、そう思ったこともあったほどのショックだった。
池山が、古田が死球をぶつけられる。オレだって六つも体にきた。エキサイトした。ところが、ヤクルトの投手といえば、やり返さないんだ。
アメリカじゃ考えられないことだ。目には目。「うちの主力になんてことを」と味方の投手はやり返してくれる。向こうじゃそういうものなんだ。
この借りはバットで、とか試合に勝ってというのが日本流の思考だろうが、これだけは理解できなかった。
おまけにヤクルトの投手が外角に逃げて、グッと踏み込まれて打たれるシーンを見ると、ホワイ(なぜ)? の気持ちが強くなっていったよ。チーム愛がないんじゃあないか、と。
