【球児レシピ〈2〉旭農】学内生産の卵をパクリ!ありがたみを感じる自給自足パワー

「球児レシピ」第2回は、千葉県唯一の農業専門高校、旭農をピックアップします。食育を地で行く取り組みは示唆に富んでいます。(2016年6月15日掲載。所属、年齢などは当時)

高校野球

地産地消の精神を学ぶ。「球児レシピ」第2回は、千葉県唯一の農業専門高校、旭農を取り上げる。野球部員は毎日、学内の養鶏場で取れた卵を練習後の補食に食べている。栄養補給としてだけでなく、食べ物への感謝を忘れない、農業高ならではの取り組みだ。

◆旭農創立106年目を迎えた、千葉県唯一の農業高校。畜産科、生産技術科、食品流通科、生活科学科の4学科からなる。畜産科は酪農や養鶏、養豚、生産技術科は野菜や果樹、造園技術などの実習がある。近隣農家を借りての田植え体験もあり、過去には育てた米を東大などに出荷していた。食品流通科ではパンやジャムも作る。所在地は旭市ロ1番地。鈴木智校長。

練習後に毎日ゆで卵を食べる旭農野球部

練習後に毎日ゆで卵を食べる旭農野球部

★すぐ隣にある「命」

練習の締めの筋トレを終えると、女子マネジャーが大量のゆで卵をざるに入れてグラウンドにやってくる。歩いてすぐの養鶏場で毎日収穫する、取れたての卵。20分かけて固ゆでにし、1人1個食べるのが旭農野球部の日課だ。

つるんとしたゆで卵に、塩を振りかける。実家が農業と造園業を営む高橋弘平内野手(3年)は「新鮮ですごくおいしいです」と笑ってほおばった。

運動後の筋肉の合成には、良質なタンパク質が必要とされる。完全栄養食といわれるほど栄養価の高い卵は、練習直後の補食にうってつけの食材なのだ。

農業地帯である千葉・東総地区に位置する、県内唯一の単独農業高校。広々とした学内には畑が広がる。

養鶏場、養豚場、酪農用の牛舎もある。すぐ隣に「命」がある。吉田純明監督(35)は「食べ物のありがたみは、他の学校さんより感じるかもしれないですね」と話し、歩き始めた。

練習後に毎日ゆで卵を食べる旭農野球部

練習後に毎日ゆで卵を食べる旭農野球部

案内された先にはビニールハウスがあった。初夏。中には弾力のある真っ赤なトマトがなっていた。