【阪神週間〈4〉村上ファンドの介入】親会社の筆頭株主…2日後、宙に舞った岡田彰布
野球と経済。切り離せない関係がつまびらかになった平成中期でした。「物言う株主」村上世彰氏が、球界にグッと近づいた瞬間を切り出します。動じないでゴールを切った岡田監督の胆力。(2005年9月28日掲載。所属、年齢など当時)
プロ野球
優勝が秒読みの阪神タイガースに、衝撃が走った。「もの言う株主」で知られる村上世彰氏率いる「村上ファンド」が、タイガースの親会社である阪神電鉄の筆頭株主となったことが27日、明らかになった。ファンドはあくまで「投資目的」で、球団運営には直接関与しない考えを示しているが、電鉄の完全子会社である球団に何らかの影響が出る可能性は残る。IT関連企業のライブドア(堀江貴文社長)の近鉄買収騒動に続く虎の激震。中日が勝ちマジック3で最短Vは29日となる中、ファンドとの攻防も始まった。
◆村上ファンド通商産業省(現経済産業省)のキャリア官僚だった村上世彰氏が設立した投資ファンドの通称。資産価値や収益力に対して株価が安い企業の株式を大量に買い入れ、経営陣に業界再編や株主還元の強化を迫った。
◆村上世彰(むらかみ・よしあき)1959年(昭34)8月11日、大阪市生まれ。小学生時代、貿易商の父親から渡された100万円で株式投資を開始。灘高から東大法学部卒。83年通産省(現経済産業省)入省、M&A(企業合併・買収)法整備などを担当。99年退官し、運用資金約40億円で村上ファンド設立。06年6月、ニッポン放送株のインサイダー取引事件で、証券取引法(現金融商品取引法)違反の罪で逮捕。執行猶予つきの有罪判決を受けた。学生時代に知り合った夫人との間に2男2女がいる。
「狙いが分からない」
株主取得は、タイガースのセ・リーグ優勝を目前にして株価が急騰する中、絶妙のタイミングで仕掛けられた。
大阪市福島区の電鉄本社は慌ただしいムードが流れた。手塚昌利オーナー(74=電鉄本社会長)らが事実確認を急ぐとともに、本社役員らが緊急会議を持った。通常の帰社より1時間も遅い午後7時前、多数の報道陣の前に姿を現した手塚オーナーは「この件は広報が対応します」と口をつぐんだが「狙いが分からない」と本音も漏らした。
超優良子会社
村上ファンド側の出方は不明だが、何しろタイガースという超優良子会社もある阪神。電鉄株の約1/3を取得されたことは、経営側としては顔色をなくす出来事ではある。
本文残り42% (674文字/1618文字)
