2021年日本一!「絶対ネガティブなことは言わない」/ヤクルト高津監督手記
2021年、プロ野球の頂に到達したのは東京ヤクルトスワローズでそた。高津臣吾監督が寄せてくれた、日本一達成時の手記を再録します。晩秋まで続く長丁場、高くまで飛ぶチームはどこでしょうか。球界でも指折りの達筆にも注目です!(2021年11月28日掲載。所属、年齢などは当時)
プロ野球
シリーズ史に残る激戦を制した。ヤクルトが「SMBC日本シリーズ2021」第6戦に勝利し、20年ぶりの日本一に輝いた。ナインの手で神戸の夜空に10度舞った高津臣吾監督(53)が、日刊スポーツに手記を寄せた。「絶対大丈夫」と言葉で選手の背中を押し続けた。力強くチームを鼓舞する一方で、意識したのは程よい距離感だった。
ノムさんを胴上げして20年
ヤクルトファンのみなさま、優勝おめでとうございます。
今年のメンバーで戦い、チャンピオンになれたことがうれしいです。20年前の日本一は僕は現役で、若松さんが監督だった。今と似たような雰囲気があって、チームワークがホントに良かった。それからもう20年か、というのがいま一番に思うことかな。
投げているときは、バッターを抑えることしか考えていなかった。監督となってからは祈るばかり。なんとか頑張ってくれ、なんとか抑えてくれってね。
僕は野村監督のもとでのプレーがほとんどで、プロ野球生活の中では、大半を占めていた。
野村監督は、僕に対してああだこうだ言ってこなかったけど、唯一言ったのは、毎回セーブしたら「ありがとう。サンキュー」。その言葉だけで頑張れた。
僕も監督になって、絶対ネガティブなことは言わないようにはしている。「こうしましょう、ああしましょう、こうすれば大丈夫」というような見方なので、これやったからダメじゃんというようなことは、全体的には絶対言わない。
個人的には「こうしなきゃいけない」とか「反省点だね」というのはもちろん言うけど、みんなの前では絶対、前向きに「よし、やってやろう」となるようなことをイメージする。そういう気持ちになれる言葉というのは、探して言うようにはしている。
グラウンドでは雑談
練習のときに話す言葉のほとんどは、野球に関係ないことが多い。「昨日なに食べた」とか「家族元気か」とか。日本シリーズ中も奥川に「また背が伸びただろ」と言ったら「変わりません」と。「ああそうか」と。
グラウンド上ではほぼ雑談。監督と選手は、すごく難しい、微妙な距離感があると思う。監督なんてペラペラ話しても萎縮するだろうし。
