【野球部に入ろう!道具編〈5〉】宮本、由伸…一流に聞いた硬式グラブの選び方

硬式用グラブって…高いですよね。間違えたくない相棒の選び方を紹介します。プロのこだわりも参考にしてください。(2016年2月6日掲載。所属、年齢などは当時)

その他野球

★ポジション別で細分化

最近では、本格的に野球に取り組もうとする子は、中学から硬式野球に移行するパターンが多くなっている。

体が急成長する期間でもあり、新しいグラブに替える時期だろう。少しでも扱いやすいものが欲しくなり、ポジション別のグラブを選ぶ時期とも重なる。それぞれの特性を紹介する。

親指と人さし指の間にある網の部分(ウェブ)に注目する。ご存じの方も多いだろうが、投手は球種を投げ分けるため、打者から握りが見えないよう、隙間がないウェブを使用する。

一方、野手のグラブは、ウェブに隙間があるタイプが多い。空間部分が多ければ、それだけグラブ全体に柔らかさが増す。さまざまな打球に対しグラブ全体が変化して、対応しやすくする。

強い打球処理が多い三塁手用は、隙間が広いとボールが空間に挟まることがあり、隙間の狭いウェブを着装したグラブが多い。

ポジション別の大きさや、捕球する場所(スポット)の深さについての関係も知ろう。

一般的には「操作性と安定性の比率」を基準に選ぶ。細かな動きが最も多い二塁手は、操作性を重視する。だからサイズは小さく、スポットも浅い。

遊撃手は二塁手より強い打球が多く、一塁までの送球距離も長い。操作性より安定性を重視する。そのため若干ではあるがグラブも大きく、スポットも深めになる。同じ理由で三塁用も遊撃より大きく、スポットが深めに作られている。

★「スポットに張り付く感じ」

守備範囲の広い外野手用は、縦長でスポットも深い。グラブが長いため、親指と小指の部分の皮は、しっかり伸びて硬めのものを選んだ方がいい。

捕球を重視したものが、一塁手や捕手のミット系グラブ。大きさやスポットの深さは、好みや技量で選ぶのが一般的だ。

投手用は好みで大きく分かれる。握りを隠すために大きめを使う投手もいれば、投げやすさを重視し、軽め、小さめを使う投手もいる。

プロ野球選手のグラブ選びを見よう。一概には言えないが、操作性を重視するタイプは小さめ、硬めを使用する傾向。安定性を重視するタイプは大きめ、柔らかめを好む傾向がある。