【石川県の取り組み】「マナー日本一」へ撲滅システム 大会後の指摘→通達、注意も

カテゴリーに関係なく、終始一貫していた松井秀喜の立ち居振る舞いを見れば、バックボーンの清廉潔白さに説得力が宿ります。連載第8回は、野球を愛してやまない北陸の雄をピックアップ。(2019年5月17日掲載)

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★「当たり前の伝統」

センバツでのサイン盗み騒動で、星稜(石川)の林和成監督(43)は、相手の習志野(千葉)小林徹監督(56)に疑念を伝えた際「星稜さんもやっているでしょ」と言われたと主張した。

林監督は報道陣に「やっているわけがない。石川県は県として根絶したから」と言い切った。発言の背景を探ってみた。

星稜といえば、まず92年夏の明徳義塾(高知)戦、松井秀喜の5連続敬遠が思い起こされる。観客席から投げ入れられたメガホンを星稜の選手たちが回収に走った。松井は「相手の作戦なので自分は何も言えない」と涙をこらえた。その姿に賛辞が贈られた。

石川県勢は甲子園優勝がなく、2年生の松井を擁した91年は4強。優勝の機運が高まる中の、翌92年の明徳義塾戦だった。

ただし、石川県高野連の佐々木渉理事長(45)は敬遠騒動とフェアプレーの意識の関連性は感じていないという。「石川県にある、当たり前の伝統です」と明言した。

同理事長は教員になった99年から石川の高校野球に関わり始めた。「当時から、先生方が言い合っていた。『チームの日本一も大事だけど、石川はマナーの日本一になろう』と」。

★「県全体としてダメなものはダメ」

マナーアップのシステムを確立している。各大会が終わるたび、加盟50校から微細なことでも事例を挙げてもらう。ファクスとメールで、通例30~40校から送られてくる。それを、次の大会前の監督会議や年4回開く責任者会議で、口頭および文書でも通達する。