【国公立大進撃の秘密〈2〉】大阪公立大「ふしあわせ」なマリアージュの先に…神宮!
ミスマッチがあったから強くなれた。新生・大阪公立大が2年目にして近畿学生リーグを勝ち上がり初の全国舞台に登場。6月の全日本大学選手権(神宮、東京ドーム)で全国のファンにはつらつとしたプレーを披露した。昨年春、大阪市立大と大阪府立大が統合。予期せぬ形で“合体”を余儀なくされた両校の野球部は葛藤を乗り越えて、歴史に新たな1ページを刻んだ。
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◆大阪公立大硬式野球部 大阪市立大と大阪府立大の統合にともない、22年4月に発足。1916年創部の市立大は近畿学生野球で優勝4回、1950年創部の府立大は同1回。ともに全国大会出場なし。発足2季目の22年秋に優勝したが、明治神宮大会の関西代表決定戦で敗れた。大阪市と堺市のキャンパス内にある両グラウンドで活動。昨秋から指揮を執る小林隼矢監督(33)は市立大OB。大学英語名は「Osaka Metropolitan University」
市大=大阪桐蔭、府大=北野高校?
目の肥えた東都の野球ファンにも、「METROPOLITAN」の胸文字はさぞ新鮮だったことだろう。形容詞であるメトロポリタンの直訳は「大都市の」「首都の」「都会人」など。池袋にある有名ホテルのように、その言葉から「東京」をイメージする人が多いはずだ。
開幕カードで環太平洋大に敗れた。だが大阪からやってきたメトロポリタンたちは間違いなく、歴史に大きな1歩を刻んだ。
この2校の統合は大きなエポックだった。大阪市立大(以下、市大)と大阪府立大(同、府大)はその名の通り私立ではなく、ともに公立。
府下では大阪大に次ぐ双璧の難関大学だったが、おおまかに市大は文系、府大は理系など、大学としての「キャラ」が全く違う。…少なくとも内部にいる一部の人たちはそう思っているそうだ。統合について「府市あわせ(不幸せ)」という揶揄(やゆ)もささやかれた。
同じ大阪南部に位置する公立大学。ライバルと言えば聞こえはいいが、感情的なものもあるのだろう。東日本出身の筆者が軽々に語るべきではないが、そんなニュアンスらしい。
大学統合にともない、野球部もそのままドッキングすることになった。大学の本体がそうであるように、野球部もキャラの違いは明確だった。市大は近畿大学リーグで優勝4度。府大は1度。実績以上に、市大には体育会的な雰囲気があり、全国大会が目標。
一方、1部リーグ残留または1部昇格が毎年の目標だった府大とは温度差があった。統合時にはやはり、府大の部員数人が合流を拒否し、グラウンドを離れてしまった。発言力のある両校の野球部OBも、統合の違和感に黙っていられなかった。
今回、東京に引率として同行した大学関係者の表現が分かりやすい。
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