【遅咲き】中日・福永裕基 社会人4年で培った「プロへの強い思い」/連載〈26〉
中日ドラフト7位の福永裕基内野手(26)が、チームの新人でただ1人、今月中旬まで1軍出場を続けてきました。昨秋のドラフト会議では12球団支配下の最後、69番目の指名でプロ入りをゲット。二塁と三塁を主戦場とし、オールドルーキーと称される右の好打者は今季、打撃30傑ではチーム最上位に食い込んだこともあります。つかんだチャンスを生かして日々奮闘中です。
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「ホープに聞く」連載一覧
日本ハム清宮幸太郎選手から始まった連載「ホープに聞く」。2026年のWBC候補を念頭に、これからの飛躍が期待される野球人に、一問一答形式のインタビューを行っています。今後も公開していく予定。どうぞよろしくお願いいたします。
◆福永裕基(ふくなが・ひろき)1996年(平8)9月16日生まれ、滋賀県八日市市(現東近江市)出身。天理では3年夏に岡本和真(巨人)のいた智弁学園に奈良決勝で敗れるなど甲子園出場経験なし。専大では主将を務め、日本新薬に4年間在籍後、22年ドラフト7位で中日入団。広角に打ち分けるバットコントロールが持ち味。契約金3000万円で今季年俸は720万円(いずれも推定)。背番号68。180センチ、85キロ。右投げ右打ち。
「印象深い」5月6日の決勝打
福永は3月31日の開幕巨人戦(東京ドーム)に「7番二塁」でスタメン出場。いきなり初安打をマークするなど存在感を発揮した。つかんだチャンスは離さない。前半戦は71試合に出場して、2本塁打14打点、打率2割6分6厘。後半戦も存在感を発揮して奮闘を続けている。
福永大きなけがなく、しっかり1軍の戦力として、前半戦を終えられたのは良かったです。いい経験も悔しい経験もありました。1軍で前半戦しっかり経験させてもらったことが、自分の中では一番大きい。自分がどれだけ通用するのかを、しっかり試合で体感できました。
その中である程度、自分の持ち味、良さを出せた部分もあると思います。しっかり真っすぐをはじき返せたし、1軍のスピードボールに対応できたのは、自分の持ち味としていいところ。でも途中から変化球で攻められて、凡打の内容が悪かったり、チャンスでの得点圏打率も良くありません。そこをもう少し、改善していければと思っています。
5月6日巨人戦(バンテリンドーム)。1-1同点の8回2死二塁から、巨人三上相手に9球粘り、フルカウントから決勝打を放ってヒーローになった。
福永あれが一番。1本で勝てたんで、自分の中では一番印象深いですね。
主に二塁と三塁で、開幕から75試合にスタメン出場(8月17日現在)。内野でゴールデングラブ賞を獲得した立浪監督が直々にノックバットを握り、何度も指導を受けた。それほど指揮官の期待も高い。
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