中嶋監督の言葉でオリたちV3できました 山岡、宗、杉本、宇田川…選手たちの記憶

オリックス中嶋聡監督(54)の言葉は、心に染みます。チーム全員を戦力に3連覇を達成した裏には、中嶋監督の選手1人1人への声がけがありました。選手の好不調、気持ちの動きにも目を配り、心に残る一言を伝えました。3連覇を支えた「中嶋語録」を、選手の記憶とともに振り返ります。

プロ野球

「みんなが、お前を勝たせたいと思ってる」

山岡泰輔は今シーズンの途中、先発から中継ぎに持ち場が変わった。先発で試合を作っても援護に恵まれず、7月に入っても1勝1敗と勝ち星は伸び悩んでいた。

7月9日西武戦は5回途中4失点で降板。2勝目の権利を手にする前にマウンドを降りた試合後、監督室によばれ「みんながお前を勝たせたいと思ってるから。監督もコーチも選手もスタッフも全員、山岡に勝たせたいと思っているから」と声をかけられた。

先発はその日が最後になったが、山岡は「うれしかった」と振り返る。次戦から中継ぎに回り、無敗の1勝1セーブ7ホールドと貢献。勝てない投手を思いやる言葉が、山岡の男気に響いた。


「無敵の中川」を支えた「思いきって、行け!」

中嶋監督にとって中川圭太は、2軍時代から見守り中心打者に育てた1人。昨年のシーズン中、エンドランのサインが出たときに、予想外の球が来て空振りし、役割を果たせず。ベンチに戻ると「サインを出したこっちが悪い」と言われた。

狙い球を絞りきれず、悩んだときは「思いきって、どんどん行ったらいい」と背中を押された。自信を持ってやればいい、のメッセージも成長を後押しした。

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