【北海道・千歳市出身】伏見寅威の比較論 日本ハムとオリックスの違いを、肌感覚で

オリックスからFA移籍で、故郷北海道の日本ハムに加入した伏見寅威捕手(33)。昨季はオリックスの日本一に貢献するなど、プロ11年目の経験豊富な〝アニキ〟的存在として、若いチームを引っ張ってきました。移籍1年目の今季は、仲間との対話を密にしながら、自分の引き出しも増やそうとした日々。古巣への思いや、現チームでの戦い、東海大時代の先輩の話まで、ロングインタビューでたっぷりとお届けします。

プロ野球

◆伏見寅威(ふしみ・とらい)1990(平2)5月12日、北海道・千歳市生まれ。江別小3年から投手、遊撃手で野球を始め、江別一中時代に所属した札幌白石シニアで捕手転向。東海大四(現東海大札幌)では3年春に全道制覇も甲子園出場なし。東海大では1年春から首都大学リーグに出場し、2年春に4番で首位打者とMVPを獲得し、大学日本代表にも選出。12年ドラフト3位でオリックス入団。19年には左アキレス腱(けん)断裂の大けがを負ったが、翌20年に復帰。昨季はオリックスの26年ぶり日本一に貢献した。182センチ、87キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸は4500万円。

「驚異的かな」

―オリックスにはない、日本ハムの良さを挙げるとするなら

そうですね。うーん、明るい雰囲気はずっとキャンプの時から感じてましたけど、シーズン中も、その雰囲気はずっとあるのかなと思います。

2023年6月10日、エスコンフィールド北海道

2023年6月10日、エスコンフィールド北海道

―今の日本ハムの選手たちからポテンシャルを感じる

可能性はかなり秘めていると思います。

―具体的にどういう部分で

出てる選手はほとんど、若いって言ったらあれですけど、これからの選手が多いので。そういう選手がレギュラー取って活躍し始めたら、驚異的かなとは思いますけど。

―若さ故の弱さを感じてしまう部分も

そうですね。そこは経験なんでしょうけど。でも、若いからどうとか、あんまり思わないですね。それで言ったら、オリックスのみんな、若いじゃないですか。若いからっていう言葉に逃げない方がいいかなって。

―今年、なかなか結果が出なかったっていうのは、どこにあったと感じる

それはもう、なんて言うんですかね。

うーん、個々で言ったら、成績残してる選手もいますけど、やっぱり、攻撃で言ったらアウトの取られ方だったり、取れる点を取れなかったりっていうところで、流れがこっちに来なかったっていうのもありますし。

うん、だから、当たり前のことを当たり前にやるか、やらないかでしかないかなって。守備とかも、失策数が一番多い。

エスコンフィールドをメインでやってるんで、ちょっとそこは逃げになっちゃうかもしれないんですけど、そういうミスも結構目立ってたんで、取れるアウト取らないと、失点につながって、取れる点数取れないと、流れが向こうに行ってというのはすごく感じます。

―去年、一昨年、優勝した年、日本一になった年は、そういうところでしっかり点を取れた、しっかり守れたという印象は強い

そうですね、元々チームカラーというか、その特徴でもあると思うんですけど、オリックスはロースコアのゲームをものにできるチーム。

2023年9月13日、エスコンフィールド北海道

2023年9月13日、エスコンフィールド北海道

投手力が売りなんで、1―0、2―0、1点差で2―1とか、そういうゲームがすごい多いなっていう風に、やりながら感じてたので。

やっぱミス出たら、失点して、結局取れるゲーム取れなかったっていう、そういうのも経験してますし。オリックスに比べると、投手力の部分ではひけは取ってないですけど、でも、ちょっとそういうゲームになかなか、ならなかったのは結構ありますね。今年は。

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