ソフト井上朋也へ 小久保裕紀2軍監督から重い言葉「今の打撃だと…」/連載〈35〉

ソフトバンクの20年ドラフト1位、井上朋也内野手(20)が1軍デビューからの成長の足跡を振り返りました。高卒3年目の今季は9月6日にプロ初昇格。同25日のロッテ戦ではプロ1号の決勝ソロを決め、右の大砲の片りんを見せました。中堅、ベテランが主力で活躍するソフトバンクにとっては待望のホープ。小久保2軍監督からの愛あるゲキもプロ野球人生の転機でした。

プロ野球

◆井上朋也(いのうえ・ともや)2003年(平15)1月28日、大阪府生まれ。花咲徳栄では1年夏、2年夏に甲子園出場。3年時は甲子園交流試合に出場し、高校通算50本塁打。20年ドラフト1位でソフトバンクに入団。昨年8月の椎間板ヘルニア手術など乗り越え、3年目の23年9月6日ロッテ戦で1軍デビュー。今季年俸は推定860万円。背番号43。愛称はゴリ。181センチ、88キロ。右投げ右打ち。

「60点ぐらいです」

――高卒3年目で1軍デビュー。今シーズンの前までは想像できていたか

井上去年は腰をけがして手術までしました。なのでまず今年は体を作り直すこと、体力を戻すことを第一のテーマでやっていました。

そして自分のバッティングの形を固めて1軍で勝負がしたいなと。本当は7、8月の夏場から1軍で勝負がしたいという気持ちでいましたが、少し遅れる形になりました。

プロ初本塁打を放ち、笑顔で「1」ポーズ=2023年9月25日

プロ初本塁打を放ち、笑顔で「1」ポーズ=2023年9月25日

――9月6日にプロ初昇格し、初本塁打も放った。自己評価は

井上60点ぐらいです。やっぱりもうちょっと早く1軍に出たかったし、呼ばれる活躍をするべきだった。でも1軍に呼ばれた時は、ウエスタンリーグでも手応えがある時期でした。

手応えがある時期は序盤にもあったんですけど、その時は上がれなかった。1度目の昇格チャンスを逃した後はヒットを打ちたい欲がありすぎて調子を落としたり、波があって。

――高卒3年目。プロ入りから転機になった出来事や首脳陣からの言葉はあるか

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