【馬淵語録】「負けていい勝負はない」「野球はホームベースの踏み合いっこ」/〈7〉

台湾で行われた野球のU18W杯で、高校ジャパンが初の世界一に輝きました。現地リポートをいろいろな角度からまとめます。不定期連載の第7回は「アルミを振り回していては打てません 馬淵語録」。

高校野球

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◆馬淵史郎(まぶち・しろう)1955年(昭30)11月28日、愛媛県生まれ。三瓶(みかめ=愛媛)から拓大を経て、いったんは民間企業に就職。その後社会人の阿部企業でコーチ、監督を務め、87年から明徳義塾のコーチに就任。90年から同校監督になった。02年夏の甲子園で優勝するなど、甲子園通算勝利数は歴代4位の54勝。主な教え子はヤクルト森岡2軍内野守備走塁コーチ、オリックス伊藤光ら。

ユーモアから提言まで 

高校世代で初の世界一に導いた馬淵史郎監督(67=明徳義塾監督)の残した言葉の数々。ユーモアから、提言まで。歯に衣(きぬ)着せぬ物言いには、何度もうならされました。

「前々から言っているんですけど、高校野球で強いチームは1、3番打者のタイプが何人いるか。多ければ多いほど強いという考え。1番打者は調子がいいときは3番も打てる打者が多い。長打力も脚力もある」(合宿中の8月24日、1番打者についての質問に)

やっぱり性格も知らないといかん。自分とこの選手じゃないんで。できるだけコミュニケーションを取ろうとして、お前が1番得意なのは何かとかね、どういうボールを持つのが得意なのか。バントは得意か、スクイズは(サインが)出たことあるのかとか」(8月27日の練習中、いろんな選手に声をかけ)

「例えば、前田を最初に投げさせたらややこしくなる。アメリカ戦で105球投げたら中4日でスーパーラウンドにいける。そういう計算をしとかないといけない。(初戦の)スペインは前田以外でいきます ! (笑い)」(8月28日の壮行試合後、エース前田悠伍の登板日について)

「一生懸命やってました。おそらく本国からよりスペイン領からの招集が多いんじゃないですか。聞いてないですけど、そんな感じしました」(9月1日、初戦を前にした囲み取材でスペインの練習を見た感想)

「よう迷うんや。これ。NHKのチャンネル合わしとって、起床時間で。俺、遅れた! 思ったら日本時間が出とるけん」(初戦スペイン戦後に時差の話題。台湾はマイナス1時間)

「最近勝ってないみたい。アメリカにはやっぱり勝ちたいですよね。今の日本のできる野球を全てやりたい。野球はホームベースの踏み合いっこなんじゃけえ。そこのあたりをきちっとやることが勝利につながると思ってるんですけどね」(9月2日、翌日の米国戦に向け)

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