【及川雅貴の場合】またぎの鬼 登板1試合に終わった昨年を肥やしに/アレの備忘録3

38年ぶりの日本一に輝いた阪神。セ・リーグで2位広島に11・5ゲーム差をつけ、CSも3連勝で無傷の突破を果たしました。「我らも岡田阪神V戦士」と題し、レギュラー陣を支える渋いけれど欠かせない虎戦士に迫りました。第3回はさまざまな役割でチームを支えた中継ぎ左腕、及川雅貴投手(22)です。

プロ野球

◆及川雅貴(およかわ・まさき)2001年(平13)4月18日生まれ、千葉県出身。横浜では甲子園に1年夏、2年夏、3年春と3度出場。大船渡・佐々木、星稜・奥川、創志学園・西と「高校四天王」と称された。今季推定年俸は1500万円。184センチ、78キロ。左投げ左打ち。ニックネームは桂文枝のギャグにもなっている「オヨヨ」を希望。

馬場と休日返上

南国の照りつける日差しのもと、及川は黙々とダッシュを続けていた。

みやざきフェニックス・リーグで休養日となった10月13日。馬場と2人で休日返上の自主練習に励んでいた。ダッシュなどに加え、1球1球丁寧にフォームを確かめながらキャッチボール。

「シーズン終了間際ぐらいから、だいぶ状態もまた上がり始めてという状態だった。そのまま右肩上がりに行けるように調整していくという感じ。自分もアピールしなきゃいけない立場なので」

任されるマウンドに備え、1日たりとも準備を欠かさなかった。

ポストシーズンでの登板はなかったが、シーズン中はさまざまな役割をこなしてきた。

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