【巨人・松田宣浩】ゴルフ、相撲、バスケ、バレー、乗馬?/さよならプロ野球〈18〉

引退―。プロ野球選手にとって不可避の岐路は、新たな人生への「入団」でもあります。オフ恒例の大河企画「さよならプロ野球」で、青年たちの希望の光を追います。2023年の第6弾は、巨人・松田宣浩内野手(40)。

プロ野球

◆松田宣浩(まつだ・のぶひろ)1983年(昭58)5月17日、滋賀県生まれ。岐阜・中京高―亜大を経て、05年大学生・社会人ドラフト希望枠でソフトバンク入団。08年からレギュラーに定着し、11、13~19年ゴールデングラブ賞、18年ベストナイン。13、17年WBC、15、19年プレミア12日本代表。三塁手で1832試合出場はパ・リーグ最多。22年限りでソフトバンク退団。今季は巨人でプレー。通算1832安打、301本塁打、991打点。180センチ、86キロ。右投げ右打ち。

「プロ野球選手ってすごいな」

ユニホームを脱ぎ、野球はスーツで見るものになった。松田はグラウンドを見渡しながら、ふと思う。

「プロ野球選手ってすごいな。こんな離れたところから、フェンスの向こう側までボール飛ばせるのかとか思いますよ。自分がやっている時は、必死だから気が付かないんですけどね」

解説者として第2の野球人生がスタートした。日本シリーズ、アジアプロ野球チャンピオンシップなど新たな立場で野球と向き合った。

引退会見では「野球界の松岡修造」を今後の目標に掲げた熱男は、新たなフィールドでも流儀を貫く。

「『ナイスバッティング』とか『ナイスピッチング』とか、教科書的な解説者にはなりたくないなと思ってます。

現役の時もちょっと個性を出そうとしながらやってきましたけど、解説者になっても、そういう部分は貫きたいと思ってます」

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