【ロッテ・谷保恵美さん】衣笠、鳥谷に続く連続試合…寂し/さよならプロ野球〈21〉

引退―。プロ野球選手にとって不可避の岐路は、新たな人生への「入団」でもあります。オフ恒例の大河企画「さよならプロ野球」で、青年たちの希望の光を追います。2023年の第9弾は、ロッテ場内アナウンスのレジェンド・谷保恵美さん(57)。

プロ野球

◆谷保恵美(たにほ・えみ)1966年(昭41)5月11日生まれ、北海道・帯広市出身。90年ロッテオリオンズに経理担当として入社。91年から場内アナウンス担当。1991年(平3)8月9日、川崎球場での日本ハム戦がデビュー戦。公式戦では23年10月7日のZOZOマリンでのオリックス戦で公式戦通算2100試合アナウンス担当を達成した。

◆33年で2100試合谷保さんの1軍公式戦初担当は91年8月9日日本ハム17回戦(川崎)で、96年10月1日近鉄25回戦(千葉マリン)から連続担当がスタート。22年7月17日ソフトバンク13回戦(ZOZOマリン)で通算2000試合。今年10月7日オリックス25回戦(ZOZOマリン)で2100試合、連続1894試合に数字を伸ばし、公式戦での担当を終えた。ちなみに、プロ野球で2100試合以上に出場した選手は40人。1894試合以上続けて出場は、衣笠(広島=2215試合)と鳥谷(阪神=1939試合)の2人しか達成していない「鉄人」記録だった。

「HIGHLIGHT」の大ファン

〝推し〟が大事なことを教えてくれた。千葉ロッテマリーンズで33年間場内アナウンスを勤めた谷保さんは10年前から、韓国の男性アイドルグループ「HIGHLIGHT」の大ファンだ。

「それまでは野球ばっかり見てたんですよ。趣味が出来たっていうか、初めてアイドルにハマったんです」

推しのこととなると、野球同様、熱い口調になる。

試合がない日はライブに足を運び、韓国にまで行った。「シーズン中もたまに行ける日はありましたけど、大体試合にかぶっちゃってましたね」。仕事が忙しい分、ライブに行ける日は貴重だった。そんな推し活をしていて気づいた。

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