【令和の配球考】大城卓三に明確な課題 三振率の高い長距離砲にことごとく…/連載4

ベテラン記者と記録のスペシャリストがタッグを組み、難解なテーマ「配球論」にチャレンジしました。結果論で片付けられない、勝敗に直結するファクター。真っ向勝負の6回連載でお楽しみください。第4回は「一発屋」への対処に見る能力値の徹底比較です。

プロ野球

三振率2割以上の「一発屋」対象

長打力のある打者は、球種やコースに狙い球を絞って1発を狙ってくるタイプが多い。

それぞれの投手の持ち球の中から、リードする捕手の特性や試合状況に応じて狙い球を絞るのが、オーソドックスなやり方だろう。

そこで今回は、1発を狙って狙い球を絞ったり、大ヤマを張って打つタイプの打者が、どの捕手がマスクをかぶっているときに打っているかを調べてみた。

まず、2ケタ以上の本塁打を放っている打者の中から、三振率が高い順に並べ、最も多く本塁打を打たれた捕手を挙げてみよう。

23年のNPB平均三振率が1割9分4厘なので、同2割以上の打者に絞り、セ・リーグとパ・リーグで分けた。

■セ・リーグ


選手本塁打三振率被弾ワースト
デビッドソン(広)19.315大城7
村上(ヤ)31.281坂倉6
細川(中)24.280坂本4
末包(広)11.274大城5
佐藤(神)24.254大城5
堂林(広)12.254大城・戸柱・宇佐見2
山田(ヤ)12.242大城3、梅野・坂本2
ブリンソン(巨)11.241内山・中村3
大城(巨)16.222木下3
サンタナ(ヤ)18.221宇佐見3
中田(巨)15.219坂倉4

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