【令和の配球考】進塁打を許さず、併殺や三振で切り抜ける…真の勝負師は誰だ/連載5

ベテラン記者と記録のスペシャリストがタッグを組み、難解なテーマ「配球論」にチャレンジしました。結果論で片付けられない、勝敗に直結するファクター。真っ向勝負の6回連載でお楽しみください。第5回は進塁打の阻止。渋い着眼点から徹底比較します。

プロ野球

「ノーアウト一塁での進塁打って…」

さまざまな角度から捕手別の守備力を考えてきたが、今回は「進塁打の阻止」をどのくらい意識しているかを探ってみよう。

よく無死一塁から進塁打を打てるかを論じている解説者が多いが、日刊スポーツ評論家の宮本慎也氏は「ノーアウト一塁での進塁打って、バッターはそれほど意識しないと思う。それだったら、無死二塁とか無死一、二塁でしょう。このケースだと、一、二塁間の方向に転がせば、だいたいの場合、二塁走者は三塁にいける」と話している。

宮本氏の言葉に従って、無死二塁と無死一、二塁に限定して、進塁打を阻止しているかを捕手別に調べてみた。ここでは2点差以内のケースに絞り、各チームで出場イニングが一番多かった捕手を対象とした。

■セ・リーグ


選手該当状況進塁阻止許三進四死球一、二塁から併殺
坂本(神)42182133
坂倉(広)92335274
山本(De)41142252
大城(巨)92414653
中村(ヤ)75323586
木下(中)66312692

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