【自費で新球場】筒香嘉智から少年少女へ「失敗のススメ」 天然芝のにおいに思い乗せ

筒香嘉智外野手(32=ジャイアンツ)が、故郷の和歌山・橋本市に新球場を完成させ、覚悟を新たにしました。自費約2億円を投じて作られた「YOSHITOMO TSUTSUGO SPORTS ACADEMY」の竣工(しゅんこう)式・施設お披露目会が昨年12月に開催され、DeNA柴田らと出席。同球場を本拠地として新設された小学生硬式野球チーム「和歌山橋本Atta Boys」の子どもたちとも交流し、設立への思いと野球界の未来への思いを丁寧に語りました。取材での一問一答、子どもたちへのアドバイス―。言葉の全てを余すことなくご覧ください。

MLB

◆筒香嘉智(つつごう・よしとも)1991年(平3)11月26日、和歌山・橋本市生まれ。横浜高では1年生から4番を任され、2年春夏に甲子園出場。高校通算69本塁打。09年ドラフト1位で横浜入団。14年から6年連続20本塁打以上を放ち、16年には自己最多44本塁打、110打点を挙げ本塁打王と打点王に輝いた。ベストナイン3度。15年プレミア12、17年WBC日本代表。19年オフにポスティングシステムを利用しレイズと2年総額1200万ドル(約13億2000万円)で契約。ドジャース、パイレーツ、ブルージェイズ(マイナー契約)を経て、23年はレンジャーズとマイナー契約を交わしたが6月に退団。米独立リーグのスタテンアイランドでプレーした後、ジャイアンツとマイナー契約を結んだ。24年はジャイアンツの春季キャンプに招待選手として参加する予定。185センチ、102キロ。右投げ左打ち。

「野球界に還元したい」

――グラウンドの完成を見られて

まずはこの施設完成にあたり、工事関係者の皆さん、関わってくださった関係者の方々に感謝したいと思います。そのような方々のおかげで、このような素晴らしい施設が完成することができ、僕自身も非常にうれしく思ってますし、子供たちもすごくうれしく思ってるんじゃないかと思います。

――ここをどういう場にしていきたい

やはり小学生の頃から、自分で考えること、いろんな行動を起こすことによって、大人になった時に世の中に出ていろいろな選択肢の連続の中で、いろいろな競争を勝ち取ることができるような土台作りになると思いますので。

もちろん野球選手になることがゴールではないと思いますし、世の中に出ていろいろな競争を勝ち取る、またいろいろな仲間と、素晴らしい社会にしていくという土台作りができる場所にしたいなと思ってます。

――自費で施設を造るきっかけになったものは

これまで何度か子供の野球界について提言をさせていただきましたが、僕自身も実際に足を運んだドミニカ共和国、アメリカ、この日本、いろいろなチームを見ました。

口で言うだけでなく、理想としては全国の野球チームのサンプルとなるようなチームを作って、子供たちの将来のために少しでも、僕自身野球界に育てていただいてますので、野球界に還元したいという思いで、作らせていただきました。

――グラウンドを作るに当たり、こだわったところは

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