【@ひむか球場】巨人桑田真澄2軍監督 球界の定石「うまくなる=練習量」との決別

巨人桑田真澄2軍監督(55)は、2軍監督としての初めてのキャンプで若手の育成に取り組んでます。休日前日となる各クールの最終日には、指導方針や松井秀喜臨時コーチとの思い出など、たっぷりと語りました。

プロ野球

◆桑田真澄(くわた・ますみ)1968年(昭43)4月1日、大阪府生まれ。PL学園では1年夏から甲子園に5季連続出場。沢村賞1度(87年)セ・リーグMVP1度(94年)最優秀防御率2度(87、02年)最多奪三振1度(94年)。07年はパイレーツでプレーし、08年3月に現役引退。21年からコーチとして巨人復帰。今年は2軍監督を務める。現役時代は174センチ、80キロ。右投げ右打ち。

■「キーワードは個別性、独自性」

■第1クール最終日 2月4日

――雨が続いた第1クール

長年やってますけど、なかなか経験できないね、4日連続の雨ということですけど、可能な限り、その中でコーチ陣と知恵を出し合って、最低限の練習ができたんじゃないかなと思います。

――実際終えてみて

今年はコーチ陣と話をしまして、準備をしてきたのは、第1クールは、軽めにやっていこうということで入っていきました。

なぜかというと、若い選手は気持ちが入っていきますので、けがのリスクが高くなるのと、環境に慣れるということ。また新人もいますし、自主トレと違った雰囲気になりますし、あえて2軍は阿部監督のポリシーにもあるようにプロセスを大事にする、試行錯誤しながら最適なメニュー、練習、量は何かを考えながら過ごしてきました。

――ファーム総監督から立場が変わり、姿勢の変化は

昨年は2軍、3軍と見てきましたのでね。2軍のミッションがあると思いますので、それをしっかりとやりながらコーチ陣としっかり力を合わせて彼らの背中を押し、実力を上げていくというところを考えています。

キーワードにしているのは、独自性、個別性ですよね。2軍だからみんな一緒の練習とかじゃなくてですね、体力がまだ必要な選手と、守備の技術力が必要な選手と打撃力が必要な選手とそれぞれ違いますので、それぞれにあった練習を取り入れていこうということで。

個別性、独自性というキーワードを出しながらみんなで毎晩、けっこうな時間考えていろんな議論しながら、練習メニューを決めてます。

――秋からの継続

まだ4日ですけど、流されて練習している人はそんなに目立たないというか。どうしても野球界というのはやらされる練習が多いんですけど、特にファームになればなるほどね、部活の練習でもやらされるメニューが多いんですけど、僕が見てる限りでは、それぞれが課題をもって取り組んでいる姿に見えます。

そういう姿を見て僕自身もうれしいですし、またシーズン入って結果が出るように、そこに結びつけてあげたいなと思います。

――昨日、増田陸と話していた

それぞれ課題は違いますし、また理解度も違いますからね。

彼らの話を聞くことによって、彼らが我々、僕にしっかり説明できるということは、それだけ理解できているということですから。

体でできるってことも大事ですけど、頭で理解することも大事なので、両方できるように、刺激を与えていきたいなと思ってます。

――増田陸が桑田監督に納得していただいて、居残り練習を認めてくれたと

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