【全文公開】選抜選考委員会〈8完〉質疑応答「実力校としての伝統校の田辺が評価」

第96回選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園球場)の選考委員会が1月26日、大阪市内で行われ、出場32校が決定しました。21世紀枠9校を含む計134校の推薦校の中から、選出された理由とは? 選考委員会の説明や質疑応答など全文を掲載します。第8回は出場32校の選考に関する質疑応答です。

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【全文掲載】選抜選考委員会 一覧

被災が選考に影響したか

センバツ出場が決まりメッセージを送る日本航空石川・青木洋介校長(中央)=2024年1月26日

センバツ出場が決まりメッセージを送る日本航空石川・青木洋介校長(中央)=2024年1月26日

(冒頭)

宝馨委員長日本航空石川はチーム力としてはセンバツに選ばれるくらいのものでありますから、いろいろ精神的にきつい面もあるでしょうけど。

ご家族やご親戚とか、知り合いでも被災された方もおられて大変しんどい思いを抱えながらですね、練習しないといけない。

学校の勉強もあるからということですけれども、そういった苦境の中ではありますが、精いっぱい頑張って選抜大会ではハツラツとですね、

先ほどの話にもあったように、国民のみなさまの元気づけとなるようなプレーをできるように努めてもらいたいと、そういうふうに思っています。

――辻中副委員長の説明で、北信越の北陸と日本航空石川とで日本航空石川を選んだ決め手というのが、ちょっと分かりにくかったというのと、元日に起こった地震というのは選考において考慮されたのか、の2点をお願いします。

辻中祐子副委員長 はい。まず先ほどの説明の繰り返しにはなるんですけども、

本当に両校の実力というのは拮抗(きっこう)しているというのが選考委員の中での評価だったというのをお聞きしております。

その中で最終的には準決勝の戦いぶりというところを比較して、

日本航空石川は敦賀気比に1点差で敗れたんですけれども、7回に4安打で3点差を追いつくとか、

そういった粘り強さというところを評価して日本航空石川高校を選出した、というふうに報告を受けております。

で、選出にあたりましては、被災地であるとかそういうことは考慮されずに純粋にガイドラインに従って、

則って実力の比較で最終的には選出した、というふうにおうかがいしております。

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