「メンタルは技術」と日本ハム細川凌平 超ユーティリティーの思考 /連載〈50!〉

高卒4年目で初の開幕1軍入りを果たした日本ハム細川凌平内野手(21)が自らの現在地を語りました。1年目から1軍デビューし、着実にステップアップ中のスター候補は昨オフから本格的にメンタル強化に着手しました。さらに矢沢永吉の登場曲、勝負メシの謎、座右の銘などのテーマトークを通して見えてきた、内外野ならどこでも守れる新世代のユーティリティープレーヤーの矜持とは―。

プロ野球

◆細川凌平(ほそかわ・りょうへい)2002年(平14)4月25日、京都府出身。小学2年で野球を始め、中学3年時にはボーイズリーグ日本代表で世界一。智弁和歌山では1年から中堅手のレギュラーとなり、2年で遊撃手へ転向。3年時には主将を務め、甲子園には1年夏、2年春夏、3年の交流試合に出場。20年12月には母校で憧れのイチロー氏から指導を受けた。20年ドラフト4位で日本ハムへ入団。実家は京都・嵐山で「琴ケ瀬茶屋」を営む。保津川下りの客船にボートを使って食事や飲み物を販売する、1919年(大8)から続く老舗。50メートル5秒8の俊足。174センチ、76キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸920万円。

「そこにフォーカスして」

――4年目の今季は初の開幕1軍入り。自主トレから春季キャンプ、オープン戦を振り返って、ここまでの手応えは

去年のシーズンを踏まえて、自主トレからある程度、もちろんレギュラーを目指すっていうのを前提に準備は進めてきて。走攻守、全てにおいてレベルアップできるようにと思ってやってきて。

その中で去年のシーズンを踏まえて、そのユーティリティー性というか、内外野全ポジションを完璧に守れるようにっていうところを1つ目標にというか、それを高いレベルで守れるようにっていうのを1つこう、なんて言うんですかね…課題というか…うん、そこにフォーカスしてやってきた部分もあったんで。

そこが成果として少しずつ表れてきている部分はあると思うんで、いい準備ができているなと思います。

――オープン戦でもショートやレフト、セカンドでも出場…

サードもあります。ファーストも全部守りました。

――ショートはプロから本格的にやって、センターは高校時代に守ったりしていたと思うが、経験のなかったポジションも多い。難しいなって思うポジションってあるんですか

いや、全部難しいっす。全部に、それぞれの難しさがあって、それがまた面白いなって。

自分にしかわからない、その全部の難しさ。どこが簡単とか楽とか本当になくて、全部難しいし、やっぱり試合中にポジション変わると、よりそこの難しさとか切り替えの部分が難しいんで。

そこが自分が感じている、その面白さというか、やりがいじゃないですけど、そこにつながっているのかなっていう。もちろん1つのポジションを極めて、例えばゴールデングラブとかを目指すっていうのも、それはそれですごいことだと思うし、それが一番すごいことだと思うんですけど。

全部…内野全部できる人とかはいても、内外野って、このチームを見てもなかなかいない。しかも二遊間を守れてっていうのが、あんまりいないんで、そういう面では、なんかそこに面白さをすごい感じているなと思います。

――内外野の全ポジションを守るための練習も難しい部分があるのでは

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