【広島・新井貴浩】「誰にも分からないよう、5時くらいに球場に入ってくれ」/連載8
阪神甲子園球場が24年8月1日、開場100周年を迎えます。野球人にとって、聖地はどのような舞台だったのでしょうか。「8・1甲子園100周年~甲子園と野球と私~」と題して、聖地にゆかりのある12球団の選手、関係者に12回連載で語ってもらいました。8回目は広島新井貴浩監督(47)。
プロ野球
◆新井貴浩(あらい・たかひろ)1977年(昭52)1月30日、広島県生まれ。広島工―駒大を経て98年ドラフト6位で広島入団。05年に43本塁打で初のタイトル獲得。07年オフに阪神へFA移籍。08年北京五輪日本代表。同年オフから12年まで労組プロ野球選手会会長。14年オフ阪神に自由契約を申し入れ、広島に復帰。通算2000安打を達成した16年にリーグ最年長でのMVP受賞。3連覇した18年限りで現役を引退。23年から広島の監督に就任し、指揮を執る。
初めて甲子園の地に足を踏み入れた瞬間の光景は、脳裏に焼き付いている。99年4月30日、プロ入りして初めて迎えた敵地での阪神戦。当時ルーキーだった広島新井監督は、胸を高ぶらせて階段を上がった先に広がる、憧れの球場に圧倒された。
「思わず〝でっけー!〟って声が漏れたのを覚えている。バックスクリーンからアルプスが広がる、あの景色…。5年くらい前までずっと目指してきた場所に来ることができた喜びもあったし、言葉にできない思いがあふれた」
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