【少年野球に迫る新連載】知らなかったぞ、ポニーリーグの決勝をみんなで見よう!

野球少年が減ったと言われます。チーム数の減少が顕著に表していますが、それでも、野球少年はまだまだたくさんいます。日刊スポーツ首都圏版(東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、栃木、茨城、山梨など)では中学硬式野球の特集を月に7回掲載しています。リトルシニア、ヤングリーグ、ポニーリーグのチーム紹介や大会結果を主に掲載していますが、団体もチーム数もたくさんあるので、まだまだたくさんお伝えしたいことがあります。

中学硬式野球だけでなく、学童野球もさらにたくさんチームや大会があります。これからわが子に野球をやらせたいという保護者の方には、興味があっても分からないことが多いはず。そんな「野球少年の居場所」で見て、聞いて、感じたことを、書いてみようと思います。超個人的ですが、野球に出会って50年のこのタイミングで。

その他野球

負けたチームが続々集まって

開会式の終わりに…なんだこれは!? 開会式で行われたHARTY(中央)のライブを楽しむ選手たち。手前の女性は開会式に合わせて、コンテストを行ったダンスチームのメンバー

開会式の終わりに…なんだこれは!? 開会式で行われたHARTY(中央)のライブを楽しむ選手たち。手前の女性は開会式に合わせて、コンテストを行ったダンスチームのメンバー

今年50周年を迎えたポニーリーグの「第50回全日本選手権大会」は64チームが参加して、7月20日に1回戦が始まり、24日にメイン会場の東京・江戸川区球場で決勝戦が行われた。

試合開始は午前8時30分。2連覇がかかる関メディベースボール学院ポニー(兵庫)、初優勝を狙うポニー筑後リバーズ(福岡)の選手だけでなく、前日までに敗退したはずの選手が、クーラーボックスに飲み物をたっぷり詰め込んで、スタンドに陣取っていく。

◆ポニーリーグ1950年秋、米国ペンシルバニア州ワシントンで設立。13、14歳の野球リーグとしてスタートした。「若馬」を意味するPONYと命名されたが、「Protect Our Nation’s Youth(国の青少年を守ろう)」の精神が込められている。

その後、ポニーリーグを母体として組織は拡大され、コルトリーグ(15〜16歳)、ブロンコリーグ(11〜12歳)などが追加加入され、現在は7階級に分かれている。最近は30以上の国と地域に組織が広がり、各地域の大会の勝者が集って、ワールドシリーズが開催されている。

日本では75年(昭和50年)、日本ポニー・リーグ野球協会が結成され、翌年には小学生高学年を対象としたブロンコリーグが加わり、現在の日本ポニーベースボール協会となった。

選手の健康保護の取り組みとして、投手や捕手の球数制限をいち早く導入、全選手の肩肘健診を義務付けている。また、選手の出場機会を増やすため、先発選手が交代後に再出場できるリエントリー制度など、独自のルールを採用している。

現在、119団体が加盟して、多くのチームが複数のチームをエントリーするため、全国で約200チームが存在する。

前WBC日本代表監督の栗山英樹氏が、小平ポニーズの1期生。元ヤクルトなど石井一久氏(北千葉ポニー)、元巨人高橋由伸氏(千葉ポニー)、同清水隆行氏(江戸川ポニー)らが主なOB。現役選手では阪神梅野隆太郎(那珂川シャークス)、西武今井達也(鹿沼ポニー)、同平良海馬(八重山ポニー)、オリックス宮城大弥(宜野湾ポニー)らがいる。

ポニーリーグには「勝者をみんなでたたえよう」の理念があり、協会も決勝観戦を勧めている。

決勝開始が早朝なのは、どの団体(リトルシニア、ヤングリーグは同9時だった)も同じだが、準決勝までに敗退しているチームにも配慮しているのはポニーリーグだけだろう。

元ヤクルト、巨人、阪神で、7年前から日本ポニーベースボール協会理事長を務める広澤克実氏は以前「年間を通してポニーで1番印象深い場面は、決勝をみんなで応援することですね。ラグビーの『ノーサイド』のような精神なんですけど、終われば一緒に野球をやった仲間ですから」と話したことがある。コロナ禍で声を出すことも観戦もできなかった時期のことを考えれば、幸せな環境を取り戻した。

筑後リバーズ対関メディ学院

一塁側の筑後リバーズの応援席には、出場した各チームが陣取って、声をからし、立ち上がって拍手を送った

一塁側の筑後リバーズの応援席には、出場した各チームが陣取って、声をからし、立ち上がって拍手を送った

他人の試合の応援なんて…となりそうだが、選手は意外なほどノリノリで、自分たちが負けた相手が決勝に進出したなら、そちらのスタンドに陣取る。

筑後側の一塁ベンチ上の最前列で目立っていたのは、3回戦で1点差で筑後に敗れた地元・江東ライオンズの3年生だ。

応援歌で盛り上げ、拍手を送る。そのうち、応援をリードするチームが交代制になる。応援歌にも地域性やチームの個性があり、今年も聞いたことのない歌詞とメロディーが耳について離れなくなる。

選手層の厚さで関メディ有利と見られていたが、激戦になった。

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野球

久我悟Satoru Kuga

Okayama

1967年生まれ、岡山県出身。1990年入社。
整理部を経て93年秋から芸能記者、98年秋から野球記者に。西武、メジャーリーグ、高校野球などを取材して、2005年に球団1年目の楽天の97敗を見届けたのを最後に芸能デスクに。
静岡支局長、文化社会部長を務め、最近は中学硬式野球の特集ページを編集している。