ポニー江東ライオンズ「再構築」の意味/GL決戦後編&秋季関東大会写真集
日本ポニーベースボール協会関東連盟秋季大会で実現した「GL決戦」の後編。新規加盟の高崎中央ポニー(愛称ジャイアンツ)Aに決勝で敗れたポニー江東ライオンズの田本剛監督は、ただちにチームの再構築を宣言した。複数チームがエントリーできるポニーリーグで母体となる江東ポニーが秋季大会に出場したのは学年や実力を考慮して編成した4チーム。春までに新たな競争で再編成するという。終盤に下手ながら私が撮影した今大会写真特集を掲載します。
その他野球
失点も得点も1回だけ
高崎中央A 004 000 0=4
江東L 000 020 0=2
決勝戦は午前9時開始。高崎中央の初優勝で幕を閉じた千葉・柏の葉公園球場はまだ正午前だった。
選手たちの手できれいに掃除された一塁側ベンチに江東Lの田本剛監督が1人でいた。
試合を振りかえる。失点したのは3回表の4点だけ。逆に得点したのも5回裏の2点だけ。どちらも決定的な主導権は握れないまま。4回以降はどちらも耐えて、守った好ゲームだった。
田本監督は「予選リーグ、決勝トーナメントを通じて、高崎中央さんを5点以内に抑えたチームはなかったわけですから、4失点は上出来です」と評価した。
先発にマウンドに送り込んだ村山旺汰(2年)は1週前の高崎中央Bとの準決勝で4点リードの6回に2番手で登板。1回持たずに1失点で交代していたが、決勝では走者を許しながら2回無失点。雪辱に期待した大胆な抜てきとも思えたが、ニュアンスは違った。
「準決勝で投げたのは1回同じユニホームの相手に投げていれば、イメージがつきやすいでしょうから経験させました。そういう意味ではプラン通り。よく投げてくれました」。
決勝を見据えて、投手の視覚的な部分も調整する。そんな説明は初めて聞いたが、性格まで知り抜いているからこその起用のようだ。
3回からの継投策は内野安打に3四球と失策が重なり4失点。それ以外は無失点に切り抜けたから5回裏の反撃につながった。
そして、前編でも触れた6回裏無死一、二塁。代打市川治(2年)のバントは絶妙だったが、三塁で封殺された。
市川は準決勝でもリエントリー(再出場)の「代バン」でスクイズを決めていた。同じ高崎中央だから警戒されるのは覚悟の上。現状で最も得意な形で「攻めた」わけだが、結果的に相手の最高のプレーに阻まれた。
「だから選手は責められません。力負けしたわけじゃなかったんですから」。
今大会は予選リーグで高崎中央Bに1点差で敗れたように、新チームは厳しいスタートを切った。それを薬にしたように「1カ月前から一気に伸びました。こんなに伸びるチームはなかなかないです」と一戦ごとにまとまっていき、決勝トーナメント準決勝で高崎中央Bに雪辱。決勝戦でも好ゲームを繰り広げた。
ベンチで見守った主将
チームを支えたのはスタメンから外れ、ベンチで見守り続けた上野結正主将(2年)だった。試合前、上野はベンチで道具をきれいに並べ、イニングの合間には選手に目を配り、声をかけ、水筒を手渡す。
夏まで下級生ながらトップチームの江東Lのベンチに入った実力者だが、腰痛のため今秋は裏方に専念した。「自分のことより、チームのこと、勝利を優先してきました。試合に出られない悔しさより、勝てた時のうれしさの方が大きいですね。ベンチからチームを見ていると、今まで気づかなかったことが見えるようになりました」。
年末には回復するという痛みを克服すれば、練習を本格化できる。「春は試合に出られるように頑張ります」と復活の日を待っている。
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1967年生まれ、岡山県出身。1990年入社。
整理部を経て93年秋から芸能記者、98年秋から野球記者に。西武、メジャーリーグ、高校野球などを取材して、2005年に球団1年目の楽天の97敗を見届けたのを最後に芸能デスクに。
静岡支局長、文化社会部長を務め、最近は中学硬式野球の特集ページを編集している。