【少年野球連載】グラブケアでヒット商品飛ばした靴クリームメーカー

野球のグラブの手入れをしたくてもやり方がわからない。オイルを使って大事に磨いているのに、やればやるほど黒ずんでいく…。野球少年の悩みに応えるように、基本的なケア用品5つを小箱にまとめた「フォーチュンフィールド」が3年半前の発売以来、ヒットを続けています。販売するのは1928年(昭3)創業の靴用クリームメーカー「ライカ」。開発から携わる、かつて野球少年だった兄弟に、セットに込められた思いと、革靴にも共通する、グラブケアの基本的な作業手順を聞きました。

今年2月7日発行の日刊スポーツ首都圏版「BBC(ニッカンベースボールクラブ)」とニッカンコムに掲載した記事を、再編集して公開します。(価格は税込み)

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ライカの福原兄弟。右が兄大稀さん、左が寛紀さん

ライカの福原兄弟。右が兄大稀さん、左が寛紀さん

創業97年目を迎えた老舗メーカー

東京・江東区大島のライカ本社を訪ね、「フォーチュンフィールド」の生みの親・福原兄弟を取材した。

兄大稀さん(34)は都城東高で、弟寛紀(もとき)さん(30)は千葉・東海大浦安高、国際武道大で硬式球を握った。現在は3代目社長の父則行さん(60)を支える。

「フォーチュンフィールド」のグラブケア用品は汚れ落としの「クリーナー」(1320円)、保湿用の「クリーム」(880円)、捕球面用の「オイル」(770円)、背面用の「ワックス」(770円)。

それぞれ単品で販売しているが、ナイロン製ブラシと合わせた5点セット「グラブケアセット」(3850円)が人気だ。

―革靴用クリームのメーカーがグラブのケア用品を始めたのはいつぐらいですか

5年ほど前でした。革靴を履く人も少なくなったこともあり、靴用クリームがあんまり伸びていかない。なので、「靴クリーム以外の他のこともやってみよう」って考え始めたんです。

フォーチュンフィールドのグラブケアセット。後方の箱にクリーナー、クリーム、オイル、ワックス、ナイロン製ブラシが入っている

フォーチュンフィールドのグラブケアセット。後方の箱にクリーナー、クリーム、オイル、ワックス、ナイロン製ブラシが入っている

―発売以来、性能の良さとともに、低価格が話題になりました

工場から直に卸せる強みはありましたね。

間違うとやるればやるほど…

―学生時代は実際に何を使っていたんですか

自分は1個のオイルを背面にも捕球面にもペタペタ塗ってました。H社のワックスです。

―粘着性が強く、捕球の際にグリップ力があってボールが止まる感じがする。プロ野球選手にも愛用者がいますね。お兄さんは

僕はうちのレザーオイルを、父から使ってみろって言われて

―さすが兄貴ですね

自分も使ってましたよ(笑い)。

―でも、「野球やるならH社のワックスでしょう」って感じですか

まさにそんな感じで(笑い)。赤いM社のグラブを使っていたら、M社のカラー用オイルでしょうって。汚れ落としもしないで、重ね塗りするから、オイルの塊で黒くなっていく。それがかっこいいと思ってましたから(大笑い)。本当はそれはよくないんです。正しい使い方を知らなかったんですね。

上塗りで重なっているだけなんですよね。

―お兄さんはお父さんに素直に従ったんですか

うちのレザーオイルがあるにしても、子供ながらにグラブ専用に対するあこがれはありました。でも、「それ使え」って言われたら、しょうがないですから(笑い)、グラブとスパイクはレザークリームで磨いてました。

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野球

久我悟Satoru Kuga

Okayama

1967年生まれ、岡山県出身。1990年入社。
整理部を経て93年秋から芸能記者、98年秋から野球記者に。西武、メジャーリーグ、高校野球などを取材して、2005年に球団1年目の楽天の97敗を見届けたのを最後に芸能デスクに。
静岡支局長、文化社会部長を務め、最近は中学硬式野球の特集ページを編集している。